私の大きな過ちは、LeFortI(ルフォーI型)を受けたことによるものでした。
当然聞きなれない術式だと思います。
まず、LeFortIの一般的な解説から。
<解説>
笑った時に、歯茎が見えてしまう状態(ガミースマイル)を改善します。
歯茎の露出が軽度の場合は、歯茎の上方の目立たない部分の粘膜のみ切除して見えにくくします。歯肉が短縮されることで、粘膜が見えにくくなります。
上顎骨(歯茎の部分の骨)が突出し、前突のみではなく縦方向にも長い場合は、LeFortI型骨切りを行います。上顎骨を水平に骨切りし、上の歯全体を上方に引き上げる手術です。(歯茎部分の骨を骨切りして短くする施術)
「LeFortI型骨切り術」は、上顎骨をあらゆる方向に移動することが可能ですが、ガミースマイルの場合は、上顎骨を水平に骨切りし、上の歯全体を上方に引き上げ歯茎が見えないようにします。
「Le FortI 型骨切り術」は咬合には一切影響を与えないため、術後に歯の矯正は必要ありません。
<お勧めの方>
・笑った時に少し見える歯茎を治したい方
・傷の目立たない方法でガミースマイルを治したい方
・ガミースマイルも出っ歯も同時に治したい方
・重度のガミースマイルを治したい方
・歯列矯正を必要としない方法でガミースマイルを治したい方
ガミースマイルとは、笑った時に歯茎が4mm以上見える方をいいます。
LeFortIの一般的な解説は上記の通りですが、実はそれ以外にも
顔を小さくする目的でも行われている施術方法です。(究極の小顔形成術)
私の目的は後者でした。
ただ後者の場合、1番気を付けなければならない点があります。
それは、ガミースマイルでない人。
ガミースマイルでない人がこの手術を受けてしまうと、問題が起こります。
それは、笑った時に「上の歯」(前歯)が見えなくなってしまう事です。
分かりやすく図で説明したいと思います。
(図)
私は術前ガミースマイルではなかった為(歯茎の露出は2mm以下)
術後笑った時でさえ、前歯が見えなくなってしまいました。
ほとんどの方が、笑った時には前歯が見えると思います。
それは、ごくごく自然なことです。
歯茎まで見えてしまう(ガミースマイル)もまた悩みの種ではありますが、全く見えないというのも問題です。
私の中ではそれがどうしても受け入れられなく、苦肉の選択の中、LeFortIの手術8ヵ月後に人工骨を用い、元に戻す手術を行いました。
(※延長術には自分の「腰骨」を用いる方法と「人工骨」を用いる2つの選択があります。腰骨の場合、術後1ヵ月は歩行がままらないというリスクと、吸収されてしまう可能性がある2つのリスクがあります。人工骨の場合は、吸収されてしまうことはありませんが、感染症にかかった場合は、除去しなければなりません)
また、私の場合はLeFortIと同時に、頬骨も削っています。
通常LeFortIだけでしたら、そこまで顔は弛まないのですが、私の場合は頬骨を同時に削ったことにより、顔の弛みは激しかったです。頬骨を削ったことにより、支えを失った皮膚軟組織は、当然下に垂れてしまいます。
クリニックによっては「垂れませんよ」なんて安易にいうところもありますが、物理的に考えても垂れることは一目瞭然です。
個人差があるというのは、その弛み具合が、自分の中で受け入れられるか(許容範囲かどうか)によるものだと思います。
骨切り手術による弛みが自分の中で受け入れられなかった私は、再手術(LefortIを戻す)の6ヵ月後、フェイスリフト(SMAS法+糸によるリフト)を行いました。
SMAS法とは、皮膚を剥がして引き上げる方法です。
ただし、この方法では顔の中顔面(鼻唇口)辺りの引き上げは難しい為、糸によるリフトを同時に行いました。
・LeFortI型骨切り術 ※再手術で元に戻す
・下顎矢状分割骨切り術(SSRO)
・頬骨削り
・フェイスリフト(SMAS法とスプリングスレッド)
・小鼻縮小
・脂肪溶解注射
・眉下切開脂肪除去